Claris FileMaker スキルアップワークショップ(2025/09/28)

「問題解決 Claris ワークショップ in 札幌:とっつきにくさをとっぱらおう! 第2弾FileMaker2025 AI編」

2025/09/28 13:30〜 札幌市生涯学習施設ちえりあ


この夏に大幅な機能強化と共にリリースされたClaris FileMaker 2025(内部バージョン22)について、ちょうど1ケ月前の8月末には、敢えてメイン話題を封印して「AI以外」の新機能に注目したワークショップを開開催しました。その時の様子はこちら()。そして、本日は、いよいよAIの機能強化部分にフォーカスを当てた内容「自然言語で検索してみよう!2025のAI機能を使ってみる」での開催となりました。


AI絡みと一言で括ってしまうには余りにカバー範囲が広くなってしまう今回のバージョンアップ。そこで今回は時間も限られていることから、会社や組織に戻ってからでも比較的容易にその効果を実感してもらいやすいと思われる「自然言語での検索」に特に注目して進めることとしました。またサンプルファイルも用意して実際に、現地もオンランも双方の参加者の方々がそれぞれ手を動かしてもらえる環境を用意しました。


まずは、openAIのキーの取得から始めます。

キーの取得方法については、すでに弊社のブログで紹介した記事をアップしてありますので、それを参考にしてもらう形にしました。


FileMaker開発者のためのOpenAI APIとFileMakerの連携

FileMaker開発者のためのOpenAI APIとFileMakerの連携

記事についてのアップデートも取り混ぜながら、取得までを実践しました。


さて、openAIのキーも無事に取得し、ステップにその取得したキーを登録するところまできたので、アカウント設定のところでもいくつかはまりやすいポイントもあり、認証プロセスなどを適宜確認しながら進みました。

実際に取得済みキーで無事にアクセスできるとところまで確認したのち、自然言語の検索スクリプトステップの設定に進みます。 


FileMakerのスクリプトステップの中には、それも特にAI系は非常に引数オプションが多く、helpを見るだけでなく、相応の知識がないとなかなか理解しづらいステップも多い様に感じています。そこで今回はこの自然言語での検索の引数も一つづつ確認しながら実践。


まずは、プロンプトテンプレートを構成ステップで諸条件を設定

1.テンプレート名 高段で使う名称を設定

2,モデルプロバイダー openAI

3.テンプレートタイプ 検索条件

これでFIleMakerの考えるデフォルト状態の検索条件を設定され たことになり、その記述内容も確認できます。


更に、自然言語で検索ステップへ

1.アカウント名 AIアカウント設定で記載した名称

2.モデル名 gpt-4o

3.プロンプト ユーザーが投げかけるクエリーに相当するところ(今回はグローバル被フィールドを準備し、そこに自然言語を記載する)

4.検索結果 

引数

プロンプトテンプレート名

-テンプレート構成で設定した名称


ここ迄で、実際の検索条件をグローバルフィールドに記載して実行してみました。


結果はエラーなく、検索実行まで処理が進み対象レコードも絞り込まれていました。実際にどのような検索が実行されたかを確認してみると、「北海道の人を探して」という抽出依頼に対して「住所」フィールドに「北海道」の文字列が挿入された検索条件が設定されていることがわかりました。今度はその言葉を「北海道じゃない人を探して」とすると、先ほどの検索条件が「含める」から「除外」に変わっていることが分かりました。

加えて、上手く処理ができていない時には、検索条件記載のプロンプトへの修正も実際に記述してその結果を確認し、検索結果が変わってくることも確認できました。


この後も、いくつかの抽出条件を表現を変えながら実行してみると、適切なフィールドに適切な演算子と適切な検索語を入れてもらうには相応な工夫が必要になる、ということも判明してきました。実際には様々な言い回しが利用されることになる自然言語での検索は、プロンプトテンプレートを構成の検索条件を設定する部分でデフォルトで記述されている検索条件をチューニングする余地がまだ相当残っている、と感じます。

FileMaker のこれまでの利用されてきたシーンは、その内包されるレコードに対して正確に結果が抽出されることでプラットフォーム品質が評価されてきたと言えます。自然言語で問いかけ、データベースエンジンが答える、という未来の形が垣間見える技術が目の前に存在することはかなり喜ばしい事態であることは間違いありません。その一方で、自然言語で問いかけるが故に、それが正確な検索条件になっているのか、という部分の検証が常に必要、ということであるならば、問い掛けを検索条件としてどのように変換し、実行処理したかもまた常に記録し、そこに改善の余地があれば、その正誤表も品質改善につながる様な仕掛けがあると、より精度の高い機能実装ができるのでは、と考える、そんなワークショップになりました。


さて、来月11月には東京虎ノ門でClaris Conference 2025 が開催されます。弊社は、ブース出展のみならず、Json関連のセッション、キャンパスプログラムのセッションと合わせて、ワークショップも開催される予定です。


[WS-7] レイアウトから始める カスタム App 設計 —— 「どこから作る?」をみんなで考えよう 

(https://www.claris.com/ja/conference/2025/workshop#WS-7)


他にも 様々な興味深いセッションが数多く準備されておりますので、ご来場の際にはぜひ、ブースにお立ち寄りいただければ嬉しいです。


次回のワークショップは、CC2025開催後の11月30日を予定しています。ご都合がつく様でしたら、次回もご参加をお待ちしております。

ありがとうございました。