ワークショップ:レイアウトから始める カスタム App 設計レポート

レイアウトから始める カスタム App 設計—— 「どこから作る?」をみんなで考えよう

2025年11月6日の Claris カンファレンスでの開催、
そして11月30日の 札幌市生涯学習センター「ちえりあ」 での開催。
2回にわたって開催したワークショップ「レイアウトから始める カスタム App 設計」。
テーマは“レイアウトからテーブル設計を考える”
今回はその2日間を振り返って、どんな学びがあったのかを紹介します!

Claris カンファレンス編(11/6)

初日は会場に 14 名の方が参加してくださいました。
お題は「ポイ活アンケートアプリ」
アンケートに答えると、答えたアンケートごとにポイントが貯まるアプリです。
Balsamiq で作ったモックを見ながら、「じゃあこの構造ってどうなってるんだろう?」と逆算して考えていきました。
画像1:実際のモック

4つのグループに分かれ、
どんなテーブルが必要か要素を整理しながらホワイトボードに書き出していただきました。
時間との勝負でしたが、みんなで話すうちにだんだん形が見えてくるのが印象的でした。

モックを見る限り一見シンプルそうでしたが、話し合いを進めていくと意外に難しい構造に…

「質問や回答をそのままフィールドに作っちゃう」といったありがちな落とし穴も発見。

ファシリテーターも「これ、どう考えるのがベストだろう?」と悩む場面もありました。

少ない時間の中でしたが、それぞれのチームが最終的にはしっかり納得感のあるテーブル構成を発表してくださいました。

画像2:発表の様子

ちえりあ 編(11/30)

続く2回目はオンライン+現地で開催し、13 名が参加。
第1回の題材をベースに、「テーブル/フィールド構成 → リレーションシップグラフ構築」へと一歩踏み込みました。
現場ならではのリアルな議論がどんどん飛び出します。

その中でも盛り上がったトピックをご紹介します!

  • ラジオボタンの“複数選択”って知ってた? 実際の仕様を再確認するいい機会に。
    本来一つしか選択できないラジオボタンですが、shiftを押しながら選択すると複数選択が可能!
    この仕様は初めて知った!という方が多かったです。
  • 自己リレーションをどう使う? 履歴管理や階層構造など、実践例付きで共有。
    自己リレーションを使う場面や、実際どのように役立てているかを共有し合いました。
  • アンカーブイ設計、名前は聞いたことあっても実際に理解できたのは今回が初めてという声も
    テーブル設計をする中で、たびたび耳にするアンカーブイ設計
    実際にアンカーブイを使って設計されたファイルをサンプルに、使うことでのメリットやメンテナンス性の向上についてご紹介しました。
    もっと詳しく知りた!という声が多かったです。

他にもシリアル値 vs UUID の議論や運用視点でのメリット・デメリットをざっくばらんに交換。
ユニーク値アラート のUIってちょっとわかりづらいよね?という声から、現場での説明の仕方まで話が広がりました。

 

どのテーマも「FileMaker 開発あるある」ばかりで、参加者同士の意見交換がとても濃い時間になりました。

レイアウトから考えると見えてくるもの

レイアウトを起点に設計を考えると、机上の理論よりも「実際に必要なデータ構造」が自然と浮かび上がってきます。
実際の画面を見ながら考えるから迷いが少なく、チーム内の会話もスムーズになります。
このプロセスを通じて、みんなが自分の言葉で「どこから作るべきか?」を語れるようになっていました。

特に第2回は、
テーブル → フィールド → リレーション
と具体的に進むなかで、「レイアウト設計」と「データ構造」がピタッとつながる瞬間が多かったのが印象的です。

次回は「アンカーブイ」実践へ!

次回予告は…… アンカーブイを実際に設計へ取り入れます!

今回作成したテーブルをもとに、実際に開発を進めていきます。
その中で、詳しく知りたいという声の多かったアンカーブイを取り入れて開発する方法を一緒に学んでいきましょう!

開発する上での新しい発見が見つかること間違いなしです!

ワークショップを経て

今回のワークショップで、

「設計の考え方がつかめた」
「言葉にして説明できるようになった」
「レイアウトから逆算する方法が腑に落ちた」

といったお声をいただけました。
誰かと話し合うことで、新たな発見や気づきを見出すことができると思います。
「FileMaker の最初の設計ステップ」を身近に感じる、いいきっかけなっていればと思います。

参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
今後もDBPowersのワークショップにご期待ください!

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